自己破産すると給料や賞与などの差し押さえもある?
その前に自己破産とは?
自己破産とは、申立て時点で残っている一切の借金を免除してもらう制度です。この免除されるかどうかの判断は裁判所で行います。申立てには書類が必要ですが、一般的には弁護士と契約してすべての代行をしてもらうことになります。
自己破産をすればブラックリストと官報に載ることになりますが、ブラックリストは個人であれば5年程度です。つまりこの5年を経過すればまたクレジットカードやローンの利用が可能になるというもので、5年間住宅ローンなどを利用する予定が無ければ特に問題はありません。
また、給料所得者の方が申立ての申請もスムーズに通りやすいのが一般的です。個人事業主など何らかで事業をしている場合には予納金を求められる場合もあります。
自己破産する場合に返済に充当されるものとは?
自己破産の申立てをする前には、まず所有している資産など返済に充当出来るものがあれば売却します。これは書類を作る際に弁護士にすべてを明かすことにより、充当出来そうなものは指摘されるので従うようにしましょう。また、弁護士が見逃したものでも申立て後に裁判所で判断されれば処分の指導をされることもあります。
ところで、返済に充当出来る資産とはどんなものでしょうか?まずは自宅や土地などの不動産です。宝石類や着物、車にパソコン、骨董品など高額で売却可能なものならすべて含まれます。過去に他人に購入した高額な物品や不動産があればそれも対象になります。家族にプレゼントしたものも高額とみなされれば査定を求められ、一定金額を満たしたものは売却を指示されます。
給料やボーナスは対象になる?
では、給料やボーナスはどうでしょうか?
そもそも自己破産が妥当と判断された時点で返済が困難という見解になるわけですから、給料は差し押さえ対象になる可能性は低いと考えるのが一般的です。仮に十分返済が可能である場合には弁護士から指摘があるので、自己破産事態が難しくなります。
給料は問題ありませんが、申立て時に高額な賞与の支給があれば、それは返済に当てられることになります。さらに預貯金も100万円を超えるものはすべて返済に充当されるので、賞与も同様の扱いになります。仮に預貯金はゼロで、120万円の賞与が振り込まれた場合には、20万円が返済に充てられます。自己破産の場合には、100万円以下の現金に対しては保護されるのです。